最も大切なテロワールの個性が浮かび上がるパラディーノ。スタイリッシュで緻密な佇まいと風格のあるオルナート、厳格な構造の中に古典的な気品を漂わせるサン・ベルナルド、優美な果実味の広がりと魅惑的な甘い香りのパラファーダ。名高い新第三紀中新世Serravallian階(1382万年前から1153万年前)のLequio層の泥灰岩土壌がもたらすセッラルンガ・ダルバならではの卓越した品質を共通分母としつつ、それぞれの畑の美点が飲み手の感性にまっすぐに伝わる。バローロファンにとってこれほど幸せな体験はない。
それら単一畑ワインのみならず、上記3畑にセッラ、ガブッティが加わったブレンド、バローロ・デル・コムーネ・ディ・セッラルンガ・ダルバも、その名に恥じず、素晴らしいバランスの傑作である。ブレンドすることで畑ごとの個性が全体へと融和し、セッラルンガ以外なにものでもない密度、構造、存在感といった特徴が明らかになる。特に、先述したセッラルンガ・ダルバの二律背反要素統合性は、このワインを一口飲めばたちどころに理解されるであろう。
品種:ネッビオーロ100%(ランピア、ミケ)
畑:パラファーダ
方位:南向き
海抜:260-370m
栽培面積:1ヘクタール
土壌:砂質を含む粘土石灰質土壌
剪定方法:グイヨ
収量:ヘクタールあたり6トン
収穫:手作業
発酵:ステンレスタンクで30-32度に保ちながら30日間、リモンタージュは日に3-4回
熟成:6月末にオーク材の大樽に移して2年間